管材

塩ビ管(塩ビパイプ)とは?用途,サイズ,規格,継手,種類を解説!

塩ビ管とは、塩化ビニル管樹脂を基本的な原料とした配管材料のことをいいます。

正式には「塩化ビニル管」という名称です。

腐食に強く、耐久性や耐薬品性も兼ね備えていて非常に長持ちする上に、比較的コストも低いため水道管や電線管、土木管として使用されることが多いです。

当サイトでは電材や管材についての記事を書いていますが、たびたびこの塩ビ管に関する記述が出てきます。

そこで今回は、この塩ビ管に焦点を当てて、その用途と特徴、種類、サイズ、規格、付属品(継手)、それからVP管とVU管の違いなどを可能な限りわかりやすく解説していきたいと思います。

 

 

 

 

塩ビ管の特徴と種類

まず塩ビ管の用途についてですが、前述したとおり水道管(給水管・給湯管・排水管など)や電線管、土木管として使用します。

電線管としての塩ビ管(VE管)についてはこちらの記事で説明しているので、ここでは主に水道管としての塩ビ管について説明していくことにしましょう。

一口に塩ビ管といっても、VP管VU管、HT管、VM管、そしてHIVP管HTVP管など、実は様々な種類があります。

それぞれの管についてひとつひとつ見ていきましょう。

 

 

VP管(HIVP管)

VP管は、JIS規格(JIS K 6741)で規格されている管で、正式には水道用硬質ポリ塩化ビニル管といいます。

一般的には給水管として使われることが多いです。

あとは排水とか上農水道用とかにも使われます。

VPはVinyl Pipeの略でしょうかね。(勝手な推測。適当です。)

色は基本的には灰色(グレー)となっていますが、これは特に規格で定められていないようです。

 

で、次に似たようなものでHIVPというのがあるのですが、これは正式名称を水道用耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管と呼び、まぁVP管の強化バージョンと思っていただければ間違い無いと思います。

HIとはHigh Impactの略で、「強い衝撃にも耐えられるよ~」ということを意味しています。

HIVPの色は、VP管と区別しやすいように濃紺色であることが多いです。

ですから見分け方としては、色で見分けるのが一番わかりやすいかもしれませんね。

使用可能温度は、VP管・HIVP管ともに常温(5℃~60℃)となっています。

両者の大きな違いとしては、HIVPの方が低温時に優れた耐衝撃性を維持できる、という点ですね。

あとは当然ですがHIVPの方が価格は高くなりますので要注意。

 

 

 

VU管

VU管は、JIS規格(JIS K 6741)で規格されている肉薄な管で、正式には硬質ポリ塩化ビニル管といいます。

VP管と違って名称に「水道用」と記されていないところがポイントですね。

用途としては主に住宅の排水や通気などの衛生設備配管に使います。

 

よくある質問として「VP管とVU管の違いは何?」というものがあります。

JISの規格も同じだし、見た目も変わらないし、一体どう使い分ければいいの?というお話ですね。

結論からいうと、基本的な構造に大きな違いは無いのですが、違いを挙げるとすれば

VP管→肉厚、サイズが13~300

VU管→肉薄、サイズが40~700

こんなところでしょうか。厚さとサイズが微妙に違うくらいです。

色もVUは基本的にグレーなので、見た目で見分けるのは少し難しいかもしれません。

 

 

 

HT管

HT管は、耐熱性のある塩ビ管です。

先述したVP管,HIVP管,VU管は熱に対する耐性がそこまで高くありませんので、高温の給排水(60℃以上)が行き来する給湯管には不向きとなります。

そこで活躍するのがこのHT管(HIHT管)なのです。HT管を使えば使用温度は90℃前後まで引き上げられます。

色は基本的にえんじ色(赤茶色?)で、温度以外の性能はほぼVP管と同等となっています。

ただし、温度差の幅が広がる分、管が伸縮する性質を持っていますので、注意が必要です。

 

 

 

VM管

最後に紹介するのがVM管ですが、用途としては農水市場・下水市場となります。

基本的な性質(色・使用温度・耐圧力など)はVP管と同じです。

じゃあ普通の塩ビ管とは何が違うの?というお話ですが、サイズですね。

VP管のサイズは13~300までですが、VUは350~500までと大きいサイズとなっています。

なので、VP管の延長上にある管…と捉えてしまっても良いと思います。

ただし、用途としては主に農水用となるので、そこだけは押さえておきましょう。

 

 

 

 

塩ビ管のサイズと規格

次に塩ビ管のサイズ・規格についてお話…しようと思ったのですが、前の項目でおおよそ書いてしまいました。

なので、実際に覚えておいた方が良い部分(サイズ)だけ、パッとまとめてみようと思います。

 

VP,HIVP管のサイズ(内径)→13,16,20,25,30,40,50,65,75,100,125,150,200,250,300

VM管のサイズ(内径)→350,400,450,500

VU管のサイズ(内径)→40,50,65,75,100,125,150,200,250,300,350,400,450,500,600,700

 

また、細かい規格についてはJIS規定を確認していただくか、こちらのサイトを見てみると良いと思います。すごくよくまとめてあります。

 

 

 

 

塩ビ継手について

最後に塩ビ管の継手についてです。

塩ビの継手には大きく分けて3種類のものが存在します。

TS継手・DV継手・HT継手の3つです。

本当は更に細かく分けるとHITSとかVUDVとかになるんですけど、めんどくさいので3つに絞ります。

 

TS継手

TS継手は、圧力用、すなわち給水の塩ビ管用の継手です。

※給水管についてはこちらの記事を参照してください。

 

 

DV継手

DV継手は、無圧力、すなわち排水の塩ビ管用の継手です。

※排水管にについてはこちらの記事を参照してください。

 

 

HT継手

HT継手は、高熱・高温の管=HT管ようの継手ですね。これはHTという名前で共通しているのでわかりやすいと思います。

ちなみにHTの由来って何なんでしょうかね?個人的にはHeaT(熱)の略かなぁと妄想しているんですが…。

知っている人がいたらコメントにて教えてください。

 

 

 

 

おわりに

今回は塩ビ管について基本的な事項を解説してみました。

最後の方がだいぶ適当になってしまって申し訳ないです。

何か質問・苦情等ありましたらコメントに宜しくお願いいたします。

 

 


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