管材

排水・汚水・雨水の枡(桝)。どんな種類のものがある?

排水管の種類・材料と排水設備の仕組みという記事で、排水設備(敷地内)は個人所有、公共枡以降は公共下水道であるというお話をしましたが、今回はその排水設備において重要な役割を果たす排水枡(雨水枡・汚水枡)について説明します。

 

排水枡がどのような役割を果たすのか、どんな種類の枡(桝)があるのか。

 

以上の2点について、出来る限りわかりやすく、解説していきたいと思います。

 

 

 

 

排水枡とは何か。その役割は?

排水枡とは、排水管が合流する地点または勾配が変わる地点に設けられる設備のことです。

その役割を一言で言うと排水管の詰まりを防止することです。

本来であれば、排水管に汚泥や異物が詰まったら、排水管の中を掃除すれば良いのですが、残念ながら排水管の中を掃除するのは、非常に難しいです。

なぜなら排水管は壁・柱の中や地中に埋め込まれているので、それを掃除するとなると、地面を掘り起こしたり壁に穴をあけたりする必要があるからです。

あまり現実的ではないですよね。

そこで、排水管の点検や清掃・維持管理をしやすくするために、排水枡を設けるのです。

詰まりが生じやすい場所(排水管が合流する場所・勾配が変わる場所の二カ所)に排水枡を設ければ、排水管路のトラブルが起きる危険性も軽減される、というわけです。

 

 

 

 

排水枡の種類

排水枡には、インバート枡(汚水枡)、雨水枡、会所枡(トラップ枡など)、公共枡(公設枡)、泥溜枡、ドロップ枡の6種類があります。

 

一つひとつ、簡潔に役割を説明していきます。

 

インバート枡(汚水桝)

インバート枡は、汚水用の枡です。

汚水とは、し尿を含む水やエアコンから出る水のことですね。

形状の特徴としては、枡の底面に配管と同じ型の溝があります。

この形状のことを「インバート」というので、インバート枡と呼びますが、他にも汚水枡という呼び方もあります。どちらも正解です。

管路の途中にこのインバートを設けることによって、そこに水以外の重いもの(泥・異物など)が沈殿しやすい構造になっています。

 

 

雨水枡

雨水枡は、読んで字のごとく、雨の水用の枡ですね。

敷地内に降った雨水を集結させる場所です。

浸透するタイプと浸透しないタイプの2つがあり、非浸透式は下水道へ流れるように設置します。

浸透式は地面にしみこませて雨水を処理します。

 

 

会所枡

会所枡は、主に洗濯や台所、洗面といった雑排水用の枡です。

汚水桝はトイレ、雨水桝は雨といったように用途が一つなので、経路も単純ですが、この会所枡の場合は洗濯機もお風呂も台所も洗面所も、様々な場所から流れてくる雑排水が一堂に会するため、「会所」枡と呼びます。

会所枡にもいくつか種類がありますが、よく使われるのがトラップ形状の枡ですね。(トラップ枡といいます。)

今回は種類の説明という便宜上、会所枡と汚水枡を分けて説明しましたが、実際にはインバート枡(汚水桝)=会所枡と捉えられることが多いのが事実です。

 

 

公共枡(公設枡)

公共枡は、別名最終枡とも呼ばれ、敷地内から排出されるすべての排水が合流する枡のことです。

この公共枡を境に、排水設備と公共下水道が分かれることになります。

 

 

その他の枡

排水枡でよく使われるのは上記のインバート(汚水枡)・雨水枡・会所枡・公共枡ですが、他にもいくつか枡がありますので簡単に紹介しますね。

 

泥溜枡…雨水・雑排水の管路の途中に設け、泥・砂を溜めることを目的とした枡です。

ドロップ枡…垂直に設置するインバート枡です。敷地に高低差がある場合に使用することが多いです。

 

 

 

 

排水枡とマンホールの違い

最後に、おまけ的な感じではありますが、枡とマンホール(人孔)って何が違うの?という素朴な疑問が個人的に湧いてきました。

共通点としては、排水管・下水管を維持管理しやすくするための役割を果たす点検口である、という点です。

で、調べてみたところ、どうやら配管の埋設深度によってマンホールか排水枡のどちらかが決まるようです。

具体的にどの深さか、というところまでは調べられなかったのですが、深ければマンホール、浅ければ排水枡と覚えると良いかもしれません。

 

以前、電材に関する記事でマンホールとハンドホールの違いも書きましたが、マンホールとハンドホールの違いは、人(man)が入れる大きさか、あるいは手(hand)しか入らないような大きさであるか、というものでした。

ですから、排水枡とマンホールの違いも、こういった曖昧なものである可能性があります。

 

 

 

 

排水枡つまりの掃除・交換希望の方へ

排水枡の老朽化によって、悪臭・水漏れ・陥没といったトラブルに苛まれるケースが多いです。

アパート・マンションといった集合住宅では管理者が対処してくれるのですが、戸建ての場合は自分で掃除する業者に任せるか、の2択しかありません。

 

 

自分で掃除する場合は、排水管の洗浄剤を利用すると良いでしょう。


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ですが、ハッキリ言って自分で掃除・交換するのはめちゃくちゃ大変です。

配管工やDIYが好きな人でない限りは、業者にお任せする方が無難だと個人的には思います。

 

具体的には、業界最安値のイエコマなんかが結構便利ですね。

 

他の業者ですと普通に1万円以上したりしますが、イエコマだと初回体験価格(1ヵ所:5,500円)という格安のお値段で対応していますので、オススメです。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわりに

今回は、排水枡の役割とその種類について、書いてみました。

正直、自分でも書いていて「あれ?わからん…」と思ったことが多々あります。

特に最後の枡と人孔の違いについては、調べてみてもピンとこなかった部分が多かったので、もし詳しい方がいらっしゃったら、コメントにて情報を書き込んでいただけると嬉しいです。

 

 

 

 


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