電気工事

電気工事の種類まとめ

電気工事とは、電線やケーブルを使って電気を目的地まで届ける電路を配線する工事のことです。

ただ、一口に電気工事といっても、屋内工事と屋外工事、配管工事・線ぴ工事・ダクト工事など、その種類は様々です。

そこで今回は、電気工事の種類・分類について、簡単にまとめていきたいと思います。

 

 

 

 

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電線管工事

管工事は、電線管を接続・配管する工事のことを言います。

電線管には、大きく分けると金属管・合成樹脂管・可とう電線管の3種類があります。

 

金属管工事

長さ3.66メートルの金属製電線管と付属品を使用して配管し、管の中に電線・ケーブルを通して配線をおこなう工事です。

金属電線管の配管工事には、目に見える場所に取り付ける露出配管工事と、壁内や天井裏など目に見えない場所に取り付ける隠ぺい配管工事があります。

金属製電線管について詳しいことを知りたい方は、次の記事を参考にしてみてください。

参考記事:金属電線管とは何か

 

合成樹脂管工事

合成樹脂管工事は、長さ4メートルの硬質塩化ビニル管(VE管)や、耐衝撃性硬質塩化ビニル管(HIVE管)を使用して配管し、電線・ケーブルを配線する工事です。VE管の場合は金属管に比べて耐候性に劣るので、直射日光・高熱は出来る限り避けて施工するのが普通です。

参考記事:VE管(硬質ビニル電線管)とは?その用途と特徴は?

 

可とう電線管工事

可とう電線管は曲がるため、施工性に優れていることが特徴です。

可とう電線管には金属製のプリカチューブと、合成樹脂製のPF管・CD管などがあります。

それぞれの特徴については、次の記事を参考にしてみてください。

参考記事:CD管・PF管とは何か。その違い・サイズ・メーカーについて解説!、 【防水】プリカチューブとは?マシンフレキとの違いは?【コネクタ】

 

 

 

 

線ぴ工事

「線ぴ」とは、幅50mm以下のベースにキャップがついた樋で、金属製と樹脂製の2種類が存在します。

 

金属線ぴ工事

金属線ぴは、一種金属製線ぴと呼ばれるメタルモール、そして二種金属製線ぴと呼ばれるレースウェイがあります。

メタルモールは事務所や店舗の増改築などで増設するコンセントやスイッチへ立ち上げ配線する際に使用され、レースウェイは駐車場や倉庫、プラットフォームなどにおいて吊りボルトで下げて固定して照明器具などの取り付け・配線に使用されています。

 

合成樹脂線ぴ工事

JISC8425の規格にそって製造された合成樹脂製の線ぴを使用して電線ケーブルの配線施工をするのが合成樹脂線ぴ工事です。

 

 

 

 

ダクト工事

ダクトとは、一般的には空調・換気で使用する管のことを指しますが、電気工事においては、電線やケーブルを収納し保護するための5cm以上の幅をもったカバーのことをダクトと呼んでいます。ダクト工事にもいくつか種類がありますので挙げていきますね。

 

金属ダクト工事

幅5センチを超え、厚さが1.2mm以上の鉄板金属ダクトを施設し内部に多数の絶縁電線・ケーブルを収納して電線・ケーブルを配線する工事が金属ダクト工事です。

金属ダクトが取り付け可能な場所は、展開されているor点検可能な隠ぺいした場所で、なおかつ乾燥しているところに限られています。

 

フロアダクト工事

フロアダクト工事とは、ビルやオフィスの床下に、フロアダクトと呼ばれる電源用・通信回線用といった鋼製ダクトを格子状に配列して埋め込み、電源取り出しが必要な箇所にはハイテンションアウトレット、通信回線用にはモジュラーアウトレット等を取り付けて配線工事をする工事のことを指します。

参考記事:OAフロアとは?メーカー・種類・耐荷重・施工について解説!

 

セルラダクト工事

鉄骨建築の床に使われる波型デッキプレートと底蓋の間の空間をダクトに使って配線する工事です。

 

バスダクト工事

帯状の導体を絶縁して、金属ダクトに収納したバスダクトを使って配電する工事です。

 

ライティングダクト工事

給電レールを内蔵したライティングダクトレールを造営材に固定して、配線工事を行う工事です。

 

 

 

 

がいし引き工事

碍子に電線を結束させて配線させる工事です。

近年は新規の工事においてほとんど使われなくなりましたが、和風旅館などレトロ感を演出したいときにはいまだにこの工事を採用することがあります。

 

 

 

ケーブル工事

ビニル外装ケーブル・ポリエチレン外装ケーブル・クロロプレン外装ケーブルなどの低圧用ケーブルを使用して支持固定や相互接続等の配線作業を行う工事です。

ステップルやサドル、ジョイントボックスなどを使用して支持・固定・接続します。

参考記事:電線・ケーブルの種類と見分け方。VVFとVVRの違いは?

 

 

 

平形保護層工事

カーペットの下や天井裏など、乾燥していて、なおかつ点検可能な隠ぺい場所に、絶縁体と導体の三層から成るフラット平形ケーブルを、保護層のシールドテープで上下からサンドイッチして配線する工事です。

 

 

 

 

おわりに

今回は、数多くある電気工事を、種類ごとに分けて簡単に概要を書いてみました。

この記事を作成するにあたって、『電気工事が一番わかる』という本を大いに参考にさせていただきました。

何か質問等ありましたら、コメントにてお願いいたします。