当サイトでは主に電気工事・設備工事に関連する部材を中心に記事を書いていますが、今回は電線を接続する際に必要となる「半田付け」について、電気工事における半田付けのやり方やその工具(はんだごて・はんだこて)の使い方、「はんだ」という名前の由来について簡単に解説していこうと思います。
なるべく端的に、短くわかりやすく説明していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
はんだ付けとは?
はんだ付けとは、熱で溶かした「はんだ」を使って、金属同士をくっつける作業のことです。「はんだ」というのは、鉛とスズを主成分とした合金のことで、のちに書いていきますが、色々な説はあるものの「はんだ」の由来というものは明らかにはなっていないようです。
ちなみに「はんだ」を英語にすると「solder」という単語になります。
また、辞書で「solder」と引くと、やはり「はんだ」と訳されるようです。
つまり「はんだ」は「はんだ」以外に表現のしようがないということになりますね。
溶着の一種でもあるので、別名を「ろう接」なんて呼ぶ場合もありますが、一般的ではありません。
はんだ付けをすると、接合した金属と金属の間に導電性ができるため、電子部品・電線・プリント基板・端子・コネクタなどの配線部品を接合し、電気回路を形成する用途で使われます。
はんだづけに関する用途別の温度やコツについては、村田製作所のホームページで詳しく解説されているので参考にしてみると良いでしょう。
はんだごてとは?
名前から察すればすぐにわかると思いますが、「はんだ付け」をする際に使用する工具のことを「はんだごて」または「はんだこて」といいます。
「はんだ付け」は金属が接合している部分を加熱して溶かしてくっつける、という作業ですが、主にこの「加熱」の部分を担うのがこの「はんだごて」です。
はんだごて本体には電源式(充電式)、電池式、そしてガス式があり、こての先によく使われる材料としては、銅・真鍮・銅芯+ニッケルめっき・銅芯+鉄めっきといったパターンがあります。
はんだごての種類や使い方、おすすめ品などについては、こちらのサイトで細かく解説していますので参考にしてみると良いでしょう。
はんだ付けによる電線の接続
次に電線同士を接続する際に行うはんだ付けについて説明させていただきます。
2本のケーブルの電線を接続する時には、被覆を剥いだ電線をお互いに巻き付けた上からはんだ付けします。
次に絶縁テープをはんだ付けした接続点を電線の被覆と同じ厚みになるまで巻き付けて保護します。
はんだ付けをするのは、電線の表面が酸化して接触不良が発生するのを防ぐためです。
はんだ付けの歴史(由来)
3000年以上前の古代エジプト時代の出土品の装飾品にはんだ付けをしたものがみられるとのことです。
ギリシア・ローマ時代の水道配管工事には鉛管が使用され、はんだ付けをしたとの記録も残されています。
日本では、平安時代の文献にはんだ付けの記載があります。
はんだ(半田)の語源は、宮城県の伊達にあった半田銀山から、はんだの原料となる鉛が発掘されていたことに由来する、という説が有名ですが、確固たる証拠が存在しないというのが事実です。
ちなみに半田銀山は1950年に閉鎖しています。
現在ではRoHS指令により半田の鉛の量が0.1%以下に規制されています。
そこで鉛のフリー化が進み、錫が50~60%、残りの成分は溶融温度、強度などの要求仕様により配合が異なり銀、銅、亜鉛等の合金となっています。
おわりに
今回は電気工事において必要なことが多い「はんだ付け」について、簡単に説明してみました。
ただ、概要としてざっくり書いていっただけなので正直これだけじゃピンとこねーよ!という人もいるかもしれません。
そういう方はさきほども載せましたが「はんだ付けテクニックを学ぼう!」というサイトが非常にわかりやすく、参考になります。お時間のある方は見てみてくださいね。