因幡電機産業㈱は、大阪に本社を置く電設資材の専門商社です。
商社でありながら、メーカーとしての機能も併せ持っていて、「アバニアクト」や「因幡電工」といった独自のブランドを持っています。
東証一部にも上場しており、事業規模・売上・資本金・従業員数ともに電材屋としては会社の総合力が日本一の会社です。
今回はこの因幡電機産業に関する基本情報や評判(口コミ)、平均年収、ボーナス、採用情報、ワークライフバランスなどについて、実際に働いている(働いていた)方の口コミを参考にしながら、検証していこうと思います。
※電材屋・電材専門商社がどのような仕事をしているのか、ということについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
基本情報
社名:因幡電機産業株式会社
本社所在地:大阪府大阪市西区立売堀四丁目11番14号
資本金:133億円
売上高:約2,400億円
従業員数(連結):約2,200名
事業所:東京、大阪、北海道、岩手、宮城、福島、埼玉、千葉、神奈川、愛知、石川、京都、兵庫、奈良、岡山、広島、山口、福岡、熊本など
平均年収:765万円(有価証券報告書より)
初任給:総合職:約22万円、一般職:約19万円
ボーナス:年2回(7月、12月) 約5か月分 + 業績賞与
福利厚生:借上社宅(総合職)、契約保養所、従業員持株会、財形貯蓄奨励金、同好会 他
年間休日数:124日 (2017年度)
さすがは業界トップ企業。
電材業界においては指折りの高年収(平均:765万円)ですね。
事業所(営業所)も北は北海道、南は熊本までと範囲が広いのが特徴です。
そして、他の電材商社との大きな違いは、メーカーとしての機能(ブランド)を所有していることですね。エアコン配管材で有名な因幡電工や、耐火材で有名なJAPPY、他にもアバニアクト、e-inaba、パトライト、春日電機など、多種多様なブランドを持っています。
ブランドがあるだけではなく、そのブランドだけでトップシェアを誇っているというのも恐るべき事実です。
たとえばエアコン配管材のスリムダクトに関しては、全国でトップクラスのシェアを誇っています。
母体が強力だからこそ、メーカーとしても機能しているということですね。
では、この因幡電機産業、実際の労働環境はどのようなものなのでしょうか。
次の項目から、実際に働いている人(働いていた人)の口コミを紹介していきます。
口コミ(良いところ・長所)
一口にイナバといっても、部署や事業所はたくさんあると思いますので、電材の総合職(営業)の口コミを中心に見ていきましょう。
・給料が良い。年収に占める賞与も非常に多い。総合商社とは比べられないが、世間一般やこの業界内においては高い年収レベルを保っていると感じる。その影響かどうかはわからないが、年収が高いので離職率が低いように感じる。
・良くも悪くも日本的な企業。体育会系で、年功序列。結果を出さずとも、上司とうまくやり、言い訳がうまければ、いつまでも依存できる環境といえる。企業文化としては「危ない橋は叩いても渡らない」。それが無借金経営につながっているが、何かに挑戦するような社風は無い。
・社内の雰囲気はかなり良い。上司や先輩のフォローも良く、現状に満足している。サークル活動も活発。
・ニッチな市場のリーディングカンパニーであり、業界内でのネームバリューが強いため、仕事がしやすい。
・女性は残業が皆無。産休もとりやすく、復帰もしやすい。女性にとっては最高に働きやすい環境です。
自社ブランドを持っているだけあって、その分知名度が高く、仕事がしやすいという意見が多いです。
社風としては、体育会系で昔ながらの日本的企業。
上下関係に厳しく、また飲み会の頻度も多いようです。
そして給料(年収)に関してもやはり否定的な意見は少なく、むしろ満足している人が多数ですね。
先述した有価証券報告書による平均年収は、一般職の年収も含んでいますので、総合職(営業など)だけで見るともっと高くなる、とのことです。
口コミ(ブラック度・悪評)
次に、因幡電機産業で働く上でどのような不満を持った人が多いのか、見てみましょう。
・土日祝日はしっかりと休めますが、平日は夜遅くまでかかることがほとんどです。自分の時間は多くは持てません。なかには、平日に仕事が終わらず、土日に自主的に出勤している社員もいます。有給を取れる雰囲気は一切ありません。
・上の世代の考え方が古い。根性論・自己犠牲精神を美徳としている人が多いように感じる。そういう雰囲気が苦手な人にはつらいかもしれない。
・仕事内容には一切不満がありません。ただ、今は業績が良いが実質的にメーカー部門の業績に頼っている状況なので、将来が不安です。
・人間関係の構築として飲み会が多すぎる。特に営業はお酒やゴルフが好きでなければ厳しい。
以上のような不満(?)が多くみられます。
これを見ていると、電材業界の中ではワークライフバランス(労働時間・休日数)が恵まれている環境のように思えますね。
ただ、先述したように、昔ながらの働き方が染みついているせいか、飲み会が多すぎて嫌気がさす、という意見が非常に多いです。お酒が苦手な人には、少々厳しい環境かもしれませんね。
因幡電機産業に就職・転職したい方へ
最後に、因幡電機産業の求人情報についてお伝えいたします。
新卒採用の場合は、リクナビで毎年春に募集していますので、リクナビをチェックしてみてください。
中途採用(転職)を希望の方は、DODAという日本最大級の転職エージェントサービスを通じて募集しているようです。
本気で因幡電機産業に転職したのであれば、登録後、無料のキャリアカウンセリングを受けることをオススメします。
キャリアカウンセリングを受けた場合、非常に高い確率で入社まで漕ぎ着けることができるようです。
まとめ
因幡電機産業は、電材業界の中では少し異質で、メーカーとしての機能も携えています。
そのため卸売業でありながらブランドとしてのネームバリューがあり、仕事の幅が広いです。
また、給料が高く仕事内容にも不満が少ない(ように感じる)ため、優良企業と言えるかもしれません。
しかしながら、辞めていく人たちの退職理由としては、根性論や自己犠牲精神といった古い価値観、さらには飲み会によるコミュニケーションの多さなどに辟易してしまう、といったことが挙げられます。
結論として、バリバリの体育会系であればうまくやっていくことができるのかもしれません。(電材業界すべてに通ずることですが。)
もしこれを読んでいる方で、因幡電機産業に関する情報をお持ちの方(特に、働いた経験のある方)がいらっしゃいましたら、コメントいただけると嬉しいです。