電工ナイフとは、電線・ケーブルの絶縁被覆を切り取ったり、ちょっとした切断加工をする際に使用する電気工事専用のナイフです。
今回はこの電工ナイフの使い方や研ぎ方、そしておすすめ品について、出来る限り端的にわかりやすく説明していければと思います。よろしくお願いいたします。
電工ナイフの使い方と研ぎ方
電工ナイフは、普通のナイフやカッターとは使用用途が異なります。
というのも通常のナイフ・カッターは物を切断することが主な目的であるのに対し、電工ナイフは絶縁被覆を剥ぐことが一番重要であるからです。
通常のナイフとの大きな違いは、その切れ味です。
電工ナイフは、絶縁被覆の中にある銅線を傷つけないために、通常のナイフやカッターよりも敢えて切れ味を鈍くしてあるのです。
とはいえ、だからと言って被覆を切りにくいということはなく、むしろカッターよりも絶縁被覆を切ることに特化している分、作業効率は上がります。
使い方としては、電線の絶縁被覆(外装)剥ぎ取りと、被膜剥ぎ取り(鉛筆むきと直角むき)さえマスターしておけば、あとは切断作業くらいしかすることはありませんから充分だと思います。
詳しく写真付きで解説しているこちらのサイトを参考にしてみると良いでしょう。非常にシンプルでわかりやすいのでオススメです。
次に研ぎ方についてですが、普通の砥石を使って研ぐ場合は刃を石に当てる角度と力加減とスピードが重要なポイントになります。
角度は45度が良いとか30度がベストとか、人によって意見は変わってきますが、実際のところは自分が持っているナイフや砥石の種類・質によって変わってくるので一概には言えません。
基本は45度のようなので、まずは基本に忠実に、力を入れ過ぎず、一定のスピードで研ぐようにしましょう。
慣れてきたら、自分なりに工夫して研ぎ方を変えてみるのも良いかもしれませんね。
ちなみに研ぎ方については、次の動画が非常に参考になります。
この動画を見る限り、砥石に対するナイフの角度は限りなく小さいように思えますが、慣れればこのようなやり方でも満足できる仕上がりになるかと思われます。
電工ナイフのメーカーについて
電工ナイフのメーカーは、やはり工具なおかつ刃物というだけあって、通常の電気設備資材メーカーとは顔ぶれが違います。
毎度おなじみのパナソニックやネグロス電工、日東工業といったメーカーからは電工ナイフが出ていないのです。
日本で全国的に広く普及しているのはHOZAN(ホーザン)の電工ナイフです。
ホーザン(HOZAN) 電工ナイフ 第二種電気工事士試験対応 KIP、VVF、VVR、エコ電線に対応 Z-682
とにかく安さ・コスパを重視したいのであれば、SK11のナイフが一番だと思います。
Amazonでもランキング1位を獲得しています。
初心者の方で、安全性を求めるのであればスリーピークスの電工ナイフがおすすめ。
こちらが有名な工具メーカータジマの電工ナイフ。
タジマ タタックナイフホルスター付 (電工ナイフホルスター付) DK-TN80HST2
樹脂製品を中心とする電材メーカーである未来工業にもデンコーマックという電工ナイフを扱っているようです。
未来工業 デンコーマック(R) (電工ナイフ) DM-R11
こちらが大阪に拠点を置く総合工具メーカーエスコの電工ナイフ。
ざっと挙げただけでもこれだけのメーカーが電工ナイフを扱っています。他にはマーベルとかも有名ですね。
どれがオススメか、ということについては人によるのですが、買っておいて間違いないのはデンサンの電工ナイフ、個人的にはミライのデンコーマックがグリップの馴染みやすさがあってオススメです。
おわりに
今回は電気工事に必要不可欠な電工ナイフに特化した記事を書いてみました。
電気工事屋さんやDIYで電気工事をする方にとっても非常に大切な項目です。
少しでもお役に立てればと思いますので、電工ナイフに関する追記次項・訂正箇所・その他重要な情報等ありましたら、コメント欄に書いていただければ幸いです。